怖れと繋がり血統を開く旅(その3)

(その2)から続く

鍾乳洞を後にして島に向かう

アマミチュー
琉球神話の女神と男神の眠る島



島の方がちょうど日の昇る方向で
日に祈りながら歩いていると
なぜか「お母さんありがとう」という言葉が湧いてくる
ここまできたら湧いてきたものに従うことにして
「お母さんありがとう、お母さんありがとう」と
繰り返し声に出していると涙が流れてくる

島に着き祭壇を前にすると
膝をつきたくなり
ゆっくりとお祈りを捧げた

「お母さんありがとう」と呟くと
母の怖れが晴れて
隠れていた母の光のようなものが現れるのを感じた
そしてそれを受け取った

今まで怖れで隠れていたせいで
この神の力を受け取ることが出来なかったんだなぁ
と思っていると
海に朝陽が昇るイメージがビジュアライズされて浮かんだ



虹のように色々な色に光る海面
そこに昇る赤い朝日
その瞬間
タカは飛び立った
海面を見下ろすように朝日を眺めている
母の愛を受け取った僕は
オオタカとなって飛んでいた

イメージを受け取って目を開けると
祭壇に手をついて深くお辞儀をした

(その4)へ続く

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